看護の力

DSCN3972

マルチーズの16歳のジェリーちゃんが、初めて来院したのは去年の6月でした。

ジェリーちゃんは以前から立てなくなっていたため、基本的に往診で診療を行ってきました。ふり返ってみると往診回数は160回以上になりました。

最初の症状は、今日からギーと鳴くようになって、呼吸も苦しそうで、死んでしまいそうだ、というものでした。

頸部痛(首の痛み)からの症状として治療を行うと、間もなく呼吸も落ち着き、足のツッパリなどもなくなって、ゴハンも毎食モリモリ食べるまでに回復しました。

 

しかし、8月、今度は暑さで食欲も元気もどんどん落ちて行ってしまいました。

日に日に落ちる食欲と体重に、病院に移動させ数日入院で点滴治療を行いましたが、それでも食欲は戻りません。

飼い主さんと相談して、自宅に戻して点滴を続け、様子をみることとなりました。

自宅での点滴の何日目でしょう?何も食べようとしなかったジェリーちゃんが、飼い主さんが試しにあげたメロンのしぼり汁をなめました。

そして、それをきっかけにまた少しづつ食べ始めたのです。

夏の暑さが落ち着くころには、またモリモリ食べるジェリーちゃんに戻っていました。

 

お正月も迎え、雪が解け始めるころから、また少しづつ食べる量が減ってきたジェリーちゃんは、17歳の誕生日を迎える1か月前に飼い主さんの腕の中で眠るように亡くなりました。

ジェリーちゃんと飼い主さんには、愛情一杯の看護の力を、改めて教えられました。

2014年6月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

花壇

実は、病院向かって左側に、花壇があります。

a

昨年は、1年目ということで、育てやすさと実用性を兼ねて、大葉、小ねぎなどを植えました。

初心者向けあって、何もしなくてもどんどん大きくなり、我が家の食卓、特に手巻き寿司、ソバでは大いに活躍しました。

しかし、花も咲かない(咲く前に食べてしまう?)大葉、小ねぎを、子供たちは全く喜びませんでした。

今年は、見て楽しめる花壇にしたいな、と考えています。

 

本院の患者さんは、車で来られる方、散歩がてら歩いて来られる方、大体、半々くらいかなと思います。

病院に来られたときは、ちらっと花壇ものぞいてみてください。

b(先日、今年の種をまきました!)

2014年4月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

健康診断に行ってきました!

DSCN3311

先日、忙しさにかまけてずっと行けてなかった健康診断に5年ぶりに行ってきました。

前の晩より何も食べず、身体検査、血圧測定、尿検査、便潜血検査、血液検査、心電図検査、胸部レントゲン検査、胃部レントゲン検査を受けました。

結果は、大きな異常もなく、ひと安心。

でも、 「合図をしたら、ゲップをせずに一気に飲んでください」と紙コップになみなみ入ったバリウムを渡された時は、健康な私でも何だか胸が気持ち悪くなりました・・・。

動物病院に来院されるワンちゃん、ネコちゃんは、こういった小さなストレスの連続です。

ストレス・負担の少ない診療を。動物たちの気持ちが実感できました。

 

ワンちゃん、ネコちゃんの1年は、人間の4~5年に相当すると言われています。(大型犬では7~8年)

「最近、ちょっと体がだるいニャン」などと、体の不調を教えてもくれません。

病気は早期発見、早期治療が大切です。

病気とまでは判定されない軽度の異常値も、いつも食べているフードなど生活習慣を変えてあげることで、良化する場合もあります。

ワンちゃん、ネコちゃんとも、7~8歳(人間の40代)を過ぎたら、年1回の健康診断をおすすめいたします。

2014年2月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

サンタさんがやって来た!

子供も4~5歳になると、サンタクロースについてあれこれ、話すようになります。

もしかしたらサンタさんはお父さん?などと考え始めるのも、この頃からかもしれません。

IMG_0403A

我が家には、今年、サンタさんがやって来ました。

父親である私はこの時、ビデオ係だったので、父親ではない本物のサンタです!

子供たちは大興奮でサンタさんからプレゼントを受け取り、大はしゃぎ。

クリスマスを満喫していた子供たちですが、サンタさんが帰った後に一言。

「今のサンタさん、メガネかけていておかしかったよね。サンタさんは本当はメガネをかけていないんだよ。」

なかなか、チェックが厳しい我が子でした・・・笑。

DSCN2887

今年一年、お世話になりました。

皆様、良いお年をお迎えください。

来年が、皆様にとって、良い一年となることをお祈りしております。

2013年12月31日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin

ゾウの時間 ネズミの時間

 

ハムタ

我が家の愛ハムスター、ハムタです。

大分、白髪も増えました。

 

「ゾウの時間 ネズミの時間」という本をご存知ですか?

初版は1992年ですので、もう20年以上前の本になります。

私は、大学の生物の時間に教わりました。

 

生き物は、からだの大きさが違うと機敏さが違い、寿命が違います。

ネズミはちょこまか動き、数年しか生きません。

ゾウは歩くのはゆっくりですが、100年近い寿命をもちます。

動物の種類によって、体重、体温、心拍数、呼吸数、寿命はみんなさまざまです。

これらの間に何か関係性がないかと、今までいろいろな人たちが調べてきました。

すると、人間も、イヌも、ネコも、ウサギも、ハムスターも、哺乳類はみんな、一生の間に心臓がドキン、ドキンと拍動する回数は一緒だということがわかりました。

どんな動物も、心臓は約20億回打つと止まるそうです。

一生で息を1回スーッと吸ってハーと吐く呼吸の回数もどの動物でも同じ、約5億回だそうです。

さらに、生れてから大人の大きさになるまでの時間、赤ん坊が母親の胎内に留まっている時間、血液が体内を一巡する時間、腸が1回じわっと蠕動する時間、タンパク質が合成されてから壊されるまでの時間、などはすべて、心拍数に合わせるととどの動物でも同じ時間になるそうです。

 

私たちは、ふつう、時計をみて時間を測ります。

時計がコチコチと刻む時間が、すべての生き物に平等に過ぎていく、と考えてしまいます。

ところがいろいろ調べてみると、ゾウにはゾウの時間、イヌにはイヌの時間、ネコにはネコの時間、ネズミにはネズミの時間があるようです。

もし心臓の拍動を時計として考えるならば、ゾウもネズミも一生を生き切った感覚は、実はかわらないのかもしれませんね。

 

2013年10月12日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : admin